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深呼吸の再構築:Yukawa-Nakayasu

開催期間2018年5月25日(金)~2018年6月10日(日)
休館月曜日
時間11:00~19:00
会場Gallery PARC
ホームページhttp://www.galleryparc.com/exhibition/exhibition_2018/2018_05_25_yukanaka.html
住所京都府京都市中京区烏帽子屋町 502 2F〜4F
お問い合わせ先E-mail info@galleryparc.com  Tel. 075-231-0706
展覧会DM画像
 Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、2018年5月25日(金)から6月10日(日)まで、Yukawa-Nakayasuによる個展「reconstructing the “Deep Breath” : 深呼吸の再構築」展を開催いたします。
 『習慣・歴史・習俗をはじめとした過去から現在にわたる人間の営為とその痕跡と向き合い、そのメディウムやコンテクストを通じて多様な関係性を彫刻化する』とするYukawa-Nakayasu(ゆかわ-なかやす)は、「豊かさとは何か?」を問う独自の概念として『豊饒史の構築』という主題を掲げて活動を続けています。
 Yukawa-Nakayasuはこの問いへのアプローチとして、これまで様々な土地への調査によって拾得・拾遺した、習俗・習慣や伝承・歴史、様々な物質などを起点に、それらを個々の背景や認識といったコンテクストから一旦引き剝がし、意味や物質として組み合わせることで多様な解釈が可能な状態=「彫刻」として自立させます。これはいわば過去から「いま」を分断し、歴史や背景から「ここ」を切り離す行為であり、これによって展示空間に「いま・ここ」を仮設するものであるといえます。たとえば、そこでは一つの物質はまず「未知のもの」として現れ、鑑賞者の眼差しの数に比例した多様な「在り方」において存在しています。また、それは鑑賞者の記憶や創造、認識や知識などを因子に「概知のもの」としても見ることができ、やがてそこには個々の「関係性」をも見出すことができます。この眼の体験・思考の経験は、私たちにとって「いま・ここ」を不可逆な時系列の末端とする因果から自由にするとともに、「いま・ここ」を中心として、前景と背景、近景と遠景、過去と未来などを横断的に見る「豊かな」視野を知ることになるのではないでしょうか。
 Yukawa-Nakayasuはこれまで金沢・鳥取・大阪・京都をはじめ、韓国やイタリアなどの地で、こうしたアプローチによる制作・発表に取り組み、2015年には『第18回岡本太郎現代芸術賞』に入選、2018年にはベネチアでの『The 12th Arte Laguna Prize』において大賞を受賞するなど、国内外で高く評価されるに至りました。本展「reconstructing the “Deep Breath” 深呼吸の再構築」は、その中でも2017年に日本・韓国を巡回した展覧会「深呼吸」での発表作品に新たな視点から手を加え、再構成・再構築した作品によって展開するものです。
 2017年の展覧会「深呼吸」は、『人間の社会はいつも、外部から来る「異なるもの」を頭ごなしに拒否はしない。日常は揺らぎ、違和感や戸惑いや不都合が空間を漂う中で、しかし社会はまずはそれを一度受け入れる。そして解釈と理解を試み、落ち着きを取り戻そうとする。それは大きな深呼吸のようであり、そうして社会はまた自然と平衡に向かっていく。』とする視座から、『社会の呼吸のプロセスの中にこそ豊饒なるものが潜んでいるのではないか』との考察を目的としたものであり、本展はこの視座で拾い集め、彫刻化したオブジェクトを、当初の主眼とは異なる視点において再び評価し、「いま・ここ」のために「彫刻し直す」試みであるといえます。そして、Yukawa-Nakayasuはこの取り組みに「オブジェクトの移動」における「市場」や「交換」のイメージを重ねます。
 これは、過去にある目的・文脈を主眼に自らの目と手で集めた価値(オブジェクトや彫刻)に起こる意味・文脈の転換を、「市場」における『需要の発生と消失』、『実用性の発生』、『いま私たちが手に取るに至る理由』といったことと関連づけて考察するものです。「市場」におけるこの価値転換は、生産者(制作者)によるものではなく、多くは消費者(その価値を見出し、認め、手に取る者)の主導によってもたらされます。またその転換のサイクルは波のようなモーメントを持ちながら、多くの事柄との関係性の変化など、常に異なる理由や背景によって生じるものであるともいえます。
 本展においてYukawa-Nakayasuの仮設する「社会的な深呼吸」という概念とコンセプトは、再構築された彫刻を通していったいどのようなことを顕在化させるのでしょうか。また、これは『豊饒史の構築』のためにアプローチしてきた『物質ー精神の平衡』について、これまでの「精神」への注視から、物質の 視点に立脚した考察でもあります。

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